2011-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「学術的な議論、現実における帰結」- クルーグマンによるFRB評 (翻訳)

クルーグマンがFTでFRBの金融政策(QE2)についてのエッセイを掲載していたので翻訳してみた。 学術的な議論、現実における帰結(理屈っぽい) Academic Debate, Real Consequences (Wonkish) http://krugman.blogs.nytimes.com/2011/08/26/academic-debate-…

円高を活かすということ

円高で倒産件数が増加しているというニュースがある一方で、円高を活かして資源獲得に乗り出す企業や海外に活路を求める企業のニュースも多く見られる。 これらは個別の動きではあるが、全体としてみれば当然予測されることとも言える。 日本は社会資本が蓄…

本当に今が「過度な」円高だと思うなら海外資産に投資すればどうか?

日本では円高になるたびに政府に円高対策を求める声が上がるが、こういった議論を聞いていていつも思うのは、もし今が「過度に」円高だという事に自信があるのであれば、そういう人は外貨建て資産をどんどん買うべきではないだろうか?ということである。 そ…

米国経済"回復"の嘘 (Recovery, what recovery?)

Richard Wolffマサチューセッツ大学教授によるguardian.co.ukの記事(7/28)の翻訳。http://www.guardian.co.uk/commentisfree/cifamerica/2011/jul/28/useconomy-economics "Recovery, what recovery?" Richard WolffThe plain fact is that corporate profit…

財政問題に関する自己成就的危機の可能性について

ユーロ圏での相次ぐソブリンリスクの顕在化は世界経済における不安要因の一つとなっているが、その中でも特にイタリアのソブリン危機については状況が若干特殊であり、個人的にクルーグマンがどのようなコメントをするかに興味をもっていたのだが、幾つかコ…

円安政策に関する重商主義的誤謬について

一週間ほど仕事で海外に出ていたらその間に前回のエントリー(「円高のメリット」)に対して 忙しいのと、都合の悪い話には反応しないので○○らしくなったのとでしばらく来てなかったが、久しぶりに見てもまたとんでもないトンデモ論を書いているなあ。 と、…

円高のメリット

世間(特にネット)では円高によるデメリットが非常に深刻に受け取られており、その風潮に逆らって円高のメリットを唱えると「何も分かっていない」と言わんばかりの批判を受けることが多い。 というわけで、今回は円高のメリットについて考えてみたい。 そ…

税収弾性値 「4」 の意味

現在進められている財政再建・増税を巡る議論では様々な意見が見られるが、その中でも金子洋一議員や高橋洋一教授は過去15年の税収のGDP弾性値の平均が「4」であることに着目し、名目成長4-5%が達成できれば財政再建は可能であると主張されているので、少し…