円高と国内金融システムの安定を背景に資源権益の獲得を進める総合商社 (円高を活かすということ)

近年の石油を初めとする資源価格の高騰は世界経済に大きな影を落としている。 その一つの背景として中国を初めとする新興国による趨勢的な需要増があり、中国を初めとする新興国の国営石油会社による資源権益獲得が盛んに行われてきたが、金融危機後は日本の総合商社による権益取得のニュースも非常に目立つようになってきた。 ためしにざっと関連ニュースをピックアップしてみたが、過去2年弱に限ってもこれだけの資源権益の獲得が進められており、正直予想を上回るものであった。


この総合商社による権益取得が金融危機後に活発化したのは偶然では無い。 

資源権益においては取得後に開発費用として取得費用の数倍、数十倍の総事業費が掛かることは珍しくなく、長期にわたって資金を調達できるということが権益取得の前提条件になる。

その為、石油開発会社には強いファイナンス能力が求められるが、金融危機の直撃を受けた欧米の金融機関はその貸出能力に影響が出ており、その結果、新規だけでなく既存のプロジェクトの推進にも困る石油開発会社が多く出てきている。 筆者が住んでいる英国の北海油田でも状況は同様であり、ロシア、韓国、中東等の石油会社が権益を購入したり、ローカルの会社を傘下に入れたりしている。

一方で日本は民間銀行も金融危機の影響が相対的に小さく、又国際協力銀行なども積極的に貸し出しを進めており、円高と併せて国内企業の定量的なファイナンス能力は危機前と比べて大きく上昇した。このことが規模がものをいう資源権益取得市場において追い風となったわけである。


ちなみに2012年3月期には、総合商社は軒並み好決算を発表したが、その要因の一つは海外からの配当によるもので、大手商社7社だけで1兆円を超えたとのことである。 

こういった国内勢による海外資源権益の取得は資源セキュリティの観点から意味があるだけでなく、長期的には所得収支の増加によって経常収支の下支えにもつながる。 これは各社が各々に円高を活かしているということであり、それは同時に過度な円高を抑える事にもつながっている。 


日本は輸出企業優遇が長らく続いてきており、円安こそが国益であり円高には何もいいことがない、円高が続けば日本は破滅だ!みたいな話が主張され続けてきた。しかし実際には円高になれば円高になったで当然それを活かす企業が出てくるし、逆に円高によってダメージを受け、収益を減らすもちろん企業も出てくる。 それらがある程度バランスするところでしか為替は安定しない訳であり、日本経済が全体で見て破滅に向かいつつ円高がどんどん高進していったり、その逆だったりするようなことは起こらないことは、プラザ合意後、円高、超円高、超超円高wが進んできた日本で経済がちっとも破滅したかったことを見れば明らかなように思われるが、未だに円高で日本は破滅だ!みたいな主張が下火にならないのは輸出企業の利益=国益という構図が浸透しきっているということだろう。


参照:総合商社の資源権益取得実績

三菱商事、丸紅の積極攻勢が目立つ。 三井はメキシコ湾での事故(BP)の影響か、やや出遅れているように見えるが、その間にモザンビークで世界最大級のガス田の探鉱に成功しており、結果としては大きく埋蔵量を増やしている。 住友は投資の資源権益への集中に慎重な姿勢を続けてきたが、他社が大きく収益を上げているのをみて若干軌道修正しつつある段階。 また、各社とも新たな資源として注目を集めているシェールガス・オイルへの投資を進めていることもわかる。


三菱商事関連

三菱商事、カナダでプラチナ鉱山の権益取得
2012.3.29
http://www.sankeibiz.jp/business/news/120330/bsd1203300834007-n1.htm
三菱商事は29日、北米最大のプラチナ生産会社のスティルウォーターマイニングカンパニー(モンタナ州)が保有するカナダ東部オンタリオ州のマラソン鉱山の権益を25%取得し、プラチナ鉱山の開発事業に参画すると発表した。取得金額は9490万ドル(約78億5000万円)。総事業費は約500億円で、2016年に生産を始める。

三菱商:加エンカナの天然ガス資産40%取得、約1160億円
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LZJL651A1I4M01.html
  2月17日(ブルームバーグ):三菱商事はカナダの天然ガス生産会社エンカナのカットバンク・リッジ天然ガス資産の権益40%を14億5000万カナダ・ドル(約1160億円)で取得することで合意した。同天然ガス資産をめぐっては、中国の石油会社ペトロチャイナ(中国石油)が8カ月前に取得合意を撤回していた。

三菱商事 ペルーで銅鉱山権益18.1%取得 持ち分年4万トン
2012.2.18
http://www.sankeibiz.jp/business/news/120218/bsd1202180538005-n1.htm
 三菱商事は17日、国際金融公社(IFC)が保有するペルーの銅鉱山権益の18.1%を取得したと発表した。取得金額は非公表。同権益の81.9%を保有する英資源メジャー、アングロ・アメリカンと共同で開発し、2016年の生産開始を目指す。

 権益を取得したのはペルー南部のケジャベコ銅鉱山。年間22万5000トンの銅の生産が見込まれ、うち三菱商事の持ち分は約4万トン。三菱商事は昨年11月に4200億円を投じてアングロ・アメリカンからチリの銅鉱山運営会社の株式24.5%を取得。今回の権益取得で三菱商事の銅事業の持ち分権益は年産14万トンに拡大する。

三菱商事がペルーでリン鉱山開発 地元会社に出資し権益21%を確保
2012.1.5
 三菱商事は5日、ペルーで肥料の原料となるリン鉱石の鉱山開発に参画すると発表した。インド企業との合弁会社を通じて、ペルーの北西部バイオバール地区にあるリン鉱山の権益を持つ地元企業の株式30%を取得した。

 三菱商事はインド企業との合弁会社の7割を出資しているので、リン鉱山の権益の21%を手にしたことになる。権益取得や開発費を含めた総投資額は約100億円。世界的な人口増加による穀物需要の増加に伴い、拡大する肥料需要を取り込む。一方で、リン鉱石は生産国が偏在し、争奪戦になっており、先手を打つ。

三菱商事、豪州で新天然ガス権益取得
2011.12.2
http://www.sankeibiz.jp/business/news/111202/bsd1112020503004-n1.htm
三菱商事は1日、豪州西部でシェールガスと呼ばれる新型の天然ガスの探鉱権益を取得したと発表した。日本企業は米国やカナダのシェールガス開発に相次ぎ参画しているが、豪州のプロジェクトに参加するのは初めて。豪石油・ガス開発会社のブル・エナジーが保有する豪州西部キンバリー地域の探鉱事業の権益の50%を取得。探鉱費などと合わせて5000万豪ドル(約40億円)を投じて埋蔵量の確認や事業採算性などを調査する。このうち三菱商事の負担分は約32億円。ブル・エナジーと三菱商事は共同で、昨年から同地域で従来型の天然ガス・原油の探鉱を行っており、三菱商事が負担する従来型と新型の合計の探鉱費用は約80億円にものぼる。

三菱商:豪キンバリー地域で天然ガス・原油事業の権益を取得
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LVI81H6TTDSH01.html
  12月1日(ブルームバーグ):三菱商事は1日、豪石油・ガス探鉱生産会社ブル・エナジーから西豪州キンバリー地域の非在来型天然ガス・原油の陸上探鉱事業の50%権益を取得したと発表した。取得にあたり三菱商事は費用について最大5000万豪ドル(約40億円)を上限にその80%を負担することが条件となっている。同社は現在実行中のものと計画分を合わせ、同事業で合計1億豪ドル超を投じる。

三菱商事、リベリアで石油・ガス探鉱
2011.10.22
http://www.sankeibiz.jp/business/news/111022/bsg1110220500006-n1.htm
三菱商事は21日、アフリカ西部のリベリアで石油・ガス探鉱事業に参画すると発表した。米石油大手アナダルコが探鉱作業中の鉱区の探鉱権益の10%を取得し、埋蔵量の確認や事業の採算性などを調査する。三菱商事は同事業の権益取得などに約10億円を投じ、2012年から本格的な試掘を開始する。リベリアに日本企業が進出するのは初めて。探鉱事業に参画するのは、リベリア沖合の石油・ガス探鉱鉱区ブロック10で、スペインの石油大手、レプソルも同事業に参画する。

イラク:シェル・三菱商事の天然ガス権益取得を承認−170億ドル規模
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LUQ0Y01A1I4H01.html
  11月15日(ブルームバーグ):イラク政府は、同国南部の3カ所の油田で天然ガスを採掘する権益を英・オランダ系ロイヤル・ダッチ・シェルと三菱商事に与える170億ドル(約1兆3100億円)の契約を承認した。イラク政府報道官が明らかにした。
同国政府のダッバーグ報道官が15日、電話インタビューで明らかにしたところによると、権益を得た合弁会社サウス・ガスにはイラクが51%、シェルが44%、三菱商事が5%出資している。契約期間は25年だという。同報道官によれば、合弁事業による天然ガス採掘量は日量5700万立方メートル。

三菱商:インドネシアの天然ガス鉱区権益取得−215億円で
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LFVJRZ6TTDS201.html
  1月31日(ブルームバーグ):三菱商事は31日、インドネシア民間最大手エネルギー会社、メドコ・エナジー・インターナショナル社(メドコ)の100%子会社で、インドネシア中部スラウェシ州のスノロ・トイリ天然ガス鉱区権益を20%保有する英トモリE&Pリミテッドの全株式を取得したと発表した。取得価格は2億6000万ドル(約215億円)。


三井物産関連

三井物:米シェールオイル・ガス開発事業権益12.5%取得−約549億円
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LNKT686K50Y801.html
  6月30日(ブルームバーグ):三井物産は30日、米子会社を通じて、米国SMエナジーが米テキサス州で開発・生産中のシェールオイル・ガス開発生産プロジェクトの権益12.5%を6億8000万ドル(約549億円)で取得すると発表した。

三井物産、モザンビーク沖に大規模ガス田発見 18年にも対日輸出
http://www.sankeibiz.jp/business/news/111129/bsc1111290500000-n1.htm
 三井物産がアフリカ南東部モザンビーク沖合の深海で、大規模ガス田を発見したことが28日、明らかになった。確認埋蔵量はロシアのガス田開発事業「サハリン2」(17兆立方フィート)の約2倍の最大30兆立方フィート超にのぼる。単一鉱区では、世界最大級の豪ゴーゴン・プロジェクト(約35兆立方フィート)に匹敵するとされる。2013年まで探査を進め、事業化に踏み切る見通し。18年をめどに陸上に液化天然ガス(LNG)基地を建設し年間1000万トンを製造。うち半分以上を日本向けに輸出する。福島第1原発事故後にLNG火力への依存度を強める日本にとって、安定調達につながる大プロジェクトが始動する。


住友商事関連

住商:ブラジル鉱山会社の権益30%取得−1000億円支払う
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LE5QTU1A74E901.html
12月28日(ブルームバーグ):ブラジルの鉄鋼メーカー、ウジミナスは、鉱山子会社ミネラソン・ウジミナスの権益30%を住友商事に譲渡する取引を完了したと発表した。
当局への届け出によると、住友商事は21億レアル(約1000億円)を支払った。今後、さらに6億7400万ドル(約550億円)を支払うという。

住友商:米で新型ガス田の権益取得、投資額は10年で1000億円−日経
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-L81GJ21A1I4H01.html
  9月1日(ブルームバーグ):住友商事は新型天然ガス(シェールガス)で、米ペンシルベニア州の開発プロジェクトに参画する、と1日付の日本経済新聞朝刊が報じた。同州の新型ガス田の権益を約170億円で取得し、総投資額は10年で1000億円になる見通しだとしている。取材源は示していない。


丸紅商事

丸紅が世界最大級の鉄鉱石鉱山開発へ
2012.3.17
http://www.sankeibiz.jp/business/news/120317/bsd1203172108003-n1.htm
大手商社の丸紅が、韓国の鉄鋼大手ポスコなどと共同で、豪州の世界最大級の鉄鉱石鉱山の開発に参画する方向で最終調整していることが17日分かった。早ければ月内にも調印する。

 豪資源会社ハンコック・プロスペクティングが計画する豪州西部のピルバラ地区にあるロイ・ヒル鉄鉱山の開発で、権益のうち最大12・5%を取得する方向。権益取得額は1300億円前後とみられる。ポスコも15%の権益を取得し、共同で運営する。

丸紅、米でシェールオイル・ガス開発 約1000億円投資
2012.1.6
http://www.sankeibiz.jp/business/news/120106/bsd1201061655007-n1.htm
丸紅は6日、米南部でシェールオイル・ガスと呼ばれる新型の石油・ガスの開発事業に参画すると発表した。米石油開発大手、ハント・オイル(テキサス州ダラス)が権益を保有するテキサス州・イーグルフォードの鉱区の権益35%を取得した。

 権益取得や今後の開発費を含めた総投資額は約13億ドル(約1000億円)。丸紅のシェールオイル・ガス開発事業は、昨年4月に参画した米中西部のナイオブララ・シェールオイルの開発に続く2件目。

丸紅、チリの銅鉱山開発に参画
2011.12.16
http://www.sankeibiz.jp/business/news/111216/bsg1112160505013-n1.htm
 丸紅は15日、チリの銅生産大手、アントファガスタからアントコヤ鉱山の権益の30%を取得し、共同で開発に着手すると発表した。丸紅の投資金額は権益取得や開発費を含め7億4000万ドル(約577億円)。プロジェクトの総事業費は13億ドルにのぼる見通し。

丸紅、カナダのアルミ権益を追加取得
2011.11.30
http://www.sankeibiz.jp/business/news/111130/bsd1111300853002-n1.htm
丸紅は29日、カナダ・ケベック州投資促進公社からアロエッテアルミ製錬所の権益6.66%を追加取得すると発表した。日本への安定調達や需要が拡大する中国やインドなど新興国に供給する。

 取得金額は約1億8000万ドル(約140億円)。同社の権益比率は現在の6.67%から13.33%に増加する。今回の追加権益取得により、同社が全世界で保有するアルミ権益は年産約16万トンから約20万トンに増える。

丸紅:豪ボーキサイト開発の事業化調査に参画、権益35%取得へ
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LSMH3W6K50YP01.html
  10月6日(ブルームバーグ):丸紅は6日、豪ボーキサイト探査・開発会社Australian Bauxiteと、ボーキサイト鉱区Goulburn-Taralgaプロジェクトの事業化調査に参画することで合意したと発表した。事業化調査後、丸紅は同プロジェクト権益35%を取得し、鉱山開発と事業運営に本格的に参画する権利を取得している。丸紅が同日、ウェブサイトで発表した。

コドリラ鉱区の20%取得:日系4商社、総額108億円[資源]
丸紅、双日、JFE商事、日鉄商事の4社は16日、クイーンズランド(QLD)州のコドリラ石炭鉱区の権益19.7%を、石炭会社マッカーサー・コールと中国中信資源(CITICリソーシス)の2社から取得すると発表した。4社合計の取得総額は1億2,600万豪ドル(約108億円)。

丸紅:米シェールオイル開発プロジェクトに参画−230億円で権益取得
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LJ7TCB6S972H01.html
  4月6日(ブルームバーグ):丸紅は6日、米国でシェールオイル開発プロジェクトに参画すると発表した。米子会社を通じて米石油ガス開発大手マラソン・オイルがデンバー・ジュレスバーグ盆地(コロラド州・ワイオミング州)に保有するナイオブララ・シェールオイル権益の30%を約2億7000万ドル(約230億円)で取得する。

丸紅、北海の油田権益を取得へ−ノルウェーの石油開発会社から
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-L9J2WL1A1I4H01.html
  9月29日(ブルームバーグ):ノルウェーの石油開発会社、ノルウェージアン・エナジーは、同国領の北海にあるオゼルバー、イーノック両鉱区の権益を丸紅に売却することで合意した。
ノルウェージアン・エナジーの29日の発表によると、同社は両鉱区の権益を税引き後4300万ドル(約37億円)で売却する。オゼルバーの開発後にさらに2億クローネ(約29億円)相当を取得するオプションが付いているという。同社はオゼルバーの権益を15%、イーノックでは同4.4%を保有している。

伊藤忠商事関連

伊藤忠、米石油ガス大手買収 ファンドと共同 総額5400億円
2011.11.24
http://www.sankeibiz.jp/business/news/111124/bsg1111240500000-n1.htm
 伊藤忠商事は22日(現地時間)、米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)などと共同で、米石油・ガス大手のサムソン・インベストメント(オクラホマ州)を買収する契約に調印した。買収総額は約70億ドル(約5400億円)でKKRが約60%、伊藤忠が約25%、残りを他の投資ファンドなどが出資する。伊藤忠の出資額は約800億円とみられる。

三井金、伊藤忠:カナダの亜鉛・鉛鉱区権益の15%を追加取得
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-M0WO0F6S972B01.html
  3月15日(ブルームバーグ):三井金属鉱業と伊藤忠商事は15日、カナダ・ラドック クリークでの亜鉛・鉛共同探鉱事業について、2010−11年の探鉱成果として600万トン強の追加鉱量を確認、累計で1000万トンとなったと発表した。両社は追加探鉱費用600万カナダドル(約5億円)を負担し、権益の15%を追加取得する。追加取得後の権益保有比率は三井金が30%、伊藤忠が20%。

伊藤忠が過去最大の投資、資源メジャーも狙ったコロンビア石炭鉱山
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LMV6BR0D9L3501.html
6月16日(ブルームバーグ):伊藤忠商事がエクストラータ、グレンコア・インターナショナル、ヴァーレなど資源メジャーも関心を寄せていたコロンビアの石炭権益の20%を取得する。投資額は約1300億円で同社にとって過去最大。アジア向けの販売拡大を図る。
伊藤忠の16日の発表によると、同社が取得するのは米資源大手ドラモンドが保有するラ・ロマ炭鉱。1995年に操業を始めた同鉱山では、電力用石炭(一般炭)を年間2500万トン生産している。14年には生産量を3500万トンにまで拡大する予定。

伊藤忠:南アで世界最大規模のプラチナ鉱山開発に参入、権益10%に(1
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LM6TKH6KLVSA01.html
6月3日(ブルームバーグ):伊藤忠商事は、南アフリカでプラチナ鉱山の開発事業に参入する。自動車向けの触媒などに使用されるプラチナは将来的な需給ひっ迫が見込まれるとして、世界最大規模とみられる同鉱山から安定調達を図る。
同社が3日発表したところによると、同社はカナダの鉱山会社アイバンホー・ニッケル・アンド・プラチナ(アイバンプラッツ)から権益の8%を224億円で取得する。伊藤忠はすでに2%の権益を保有しており、今回の出資により保有比率は10%となる。生産量の10%分を引き取り、国内に輸入する。

伊藤忠:豪コールワークスと合弁契約、石炭鉱区権益29%取得
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LDTEIW6TTDS201.html
  12月22日(ブルームバーグ):伊藤忠商事は22日、豪州子会社とコールワークスが、ヴィッカリー・サウス石炭鉱区について正式に合弁契約を締結したと発表した。伊藤忠子会社は初期調査に使用される500万豪ドル(約4億円)を拠出し、同鉱区の権益29%を取得した。

伊藤忠:米国でシェールオイル事業に参画−320億円を投入
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LAB7LK6TTDS001.html
  10月15日(ブルームバーグ):伊藤忠は15日、米国のオイルシェール事業に参画すると発表した。米石油天然ガス開発会社フィデリティー・エクスプロレイション・アンド・プロダクション(コロラド州)との間でワイオミング州ナイオブララエリアの石油ガス鉱区の権益25%を取得した。
伊藤忠の発表によると、日本企業が米シェールオイル事業に参画するのは初めて。2011年から掘削と生産を開始する予定で、伊藤忠が投入する開発費用は約3億9000万ドル(約320億円)になる見込み。


双日関連

双日:豪炭鉱権益を追加取得、170億円で51%買い増し96%保有
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LDR2CT6JTSE801.html
  12月21日(ブルームバーグ):双日はオーストラリアクのクイーンズランド州にあるミネルバ炭鉱の権益51%追加取得した。取得額は約170億円。すでに保有していた45%に加え96%の権益保有となり、年間量280万トンのうち、270万トンを日本、韓国向けに供給する。同社広報の市川善和氏が21日、ブルームバーグ・ニュースの電話取材に明らかにした。

双日:豪のレアアース権益獲得で合意、二百数十億円−NHK
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LCD2806TTDS001.html
  11月24日(ブルームバーグ):双日はオーストラリア西部の鉱山開発を進めている現地企業「ライナス」から生産されるレアアース(希土類)の権益を二百数十億円で取得することで基本合意し、24日にも発表するとNHKが同日報じた。今回の権益獲得に当たり、日本政府は「石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)」を通じて、双日に対して必要な資金の半分以上を支援する方針だという。関係者の話を基に伝えた。