人は幾らまでなら破産せずにお金を借りれるのか?

人は幾らまでなら破産せずにお金を借りれるのか?

もちろんそれは収入額、資産等多くのファクターから成り立つのだろうが、ハッキリしているのは事前に正確に評価することが不可能である事であろう。


なぜなら、もし明らかな「破産ライン」が存在するなら、最後の1円を貸す人間は存在せず、そして最後の1円が借りれないと言うことは、破産するときには「破産ラインー1円」で破産するということになるからである。

ちなみにこれを繰り返していけば、1円も借りれないということになってしまうが、勿論そんな事は無い。「破産ライン」が事前にわかるという前提が間違っているのであり、「破産ライン」は事前には分からないが、存在し、それを通り過ぎた後にだけわかるという類のものだということになる。


もちろん何の資産も無い一般人が借りれる金額には限度があるし、目安は存在する。金利さえ払えないような借金をすることは殆どの場合破産につながる。 しかしこれは金利が払えれば破産しないということを意味していない。

貸す方にとって見れば金利さえ払い続けられるのであれば元本を返してもらう必要は無い。永久に元本を残したまま金利を払い続けてくれさえするのであれば、最上客である。但し、問題は今金利が払えるからといって将来ずっと払い続けられるという補償はないということである。

貸す方から見れば、もし個人が破産してしまえば元本が毀損することになる。今金利が払われていたとしても将来破産する恐れが強いと評価したなら、機会を見て資金を回収しようとするだろう。 その時にたとえ高金利でも他から借り換えができれば破綻は先送りになる。しかし低金利でも破産の懸念が強いと評価された状態で高金利に乗り換えたら破産の可能性はますます高まる。

そのまま破産してしまえば、既に借りかえたときに破産ラインを超えていたと見なされるだろうし、何とか持ちこたえれば、破産ラインはまだ超えていないという評価となる。


よって破産してもおかしくない状態で、「まだ破産していないのだからまだまだお金が借りれるはずだ」というような主張は余り意味は無い。明らかなのは有利子負債を増やすと破産に近づくということであり、その時は突然やってきて、しかも気付いたときには既にラインを大きく踏み越えているということである。