2014-09-01から1ヶ月間の記事一覧

財政再建はなぜ必要で、いつすべきなのか?

そもそも財政再建がなぜ必要かといえば、財政が不健全でそのままではいずれ大きな問題を引き起こす可能性が否定できないからであり、多くの場合その主な原因は過去に財政赤字を顧みずに行った財政出動(財政拡張)ということになる。 そしてなぜ過去に財政赤…

黒田日銀総裁の消費税増税支持について

最近の黒田日銀総裁による消費税についての発言は主に消費税先送りを支持する人々から色々と批判を受けているようである。 その発言の内容をざっくりまとめると 増税した場合のリスクと先送りした場合のリスクを考えると、増税して予想した以上に景気が落ち…

緊縮・財政再建・経済成長

緊縮による財政再建について肯定的に書くと、書いてもいないことに対する批判が集まることが多いので、今回は筆者が重要と思っている点を幾つか整理して書いておきたい。 1. 殆どのケースでは緊縮は景気に対して抑圧的である。 緊縮を肯定的に書くと、「多く…

緊縮の痛みと成果について

先日アップした「なぜイギリスは日本型の長期停滞に陥らなかったのか?」に関して午前様から以下のクルーグマンのエントリーを紹介いただいた。 緊縮の痛み,ケインジアン政策の処方 by ポール・クルーグマン http://urx.nu/bEj9 (景気過熱期以外の)財政再…

英国は再び住宅バブルに突入したのか?

弊ブログでは金融緩和のリスクの一つとしてバブルを誘発する危険性について何度か考察したことがあるが、現在のイギリスの状況(特にロンドンを中心とする都市部の状況)はまさにその懸念を裏付けるものとなってしまっているように見える。筆者が居住するロ…

なぜイギリスは日本型の長期停滞に陥らなかったのか?

イギリスは今回の世界金融危機の震源地の一つとして、リーマンショック以降、長らく景気低迷に陥ってきた。 イギリスのたどった経緯をざっくり説明すると、バブル崩壊⇒金融危機⇒金融機関への公的資金注入&量的緩和、という既視感のある過程をたどり、低成長…